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見えないという事

感覚的で、尚且つ少し科学的なハナシ。

 

先日参加した組織の運営会議で私の発言した“リソース”という言葉に先輩スタッフやトップからこんな事を注意受けました。

「あなたの横文字はわからない」「日本語に言い換えてくれ」

仮にも組織運営をする為に集められたメンバーでの会議ですので、“リソース”くらいの概念は知っているべきだし、日本語に出来ないニュアンスのものだって多い。

組織運営は“リソース”無くしては語れないものだと思っていた私は返事も返しませんでした。勿論これからもた積極的に使います。

 

それはさておき、利用者の課題が見えない職員が一定数います。

行動障害がある方が対象の知的障害者支援や療育現場では支援や対応が噛み合わず、それはもう致命的問題です。

私見では「働き方改革」や「ハラスメント条項」などの職場環境の変化以降、そのような状態がより一層深刻化したよう感じます。

 

私の現場での身近な例を挙げると、「早食べ」「丸呑み」がある利用者の対応として、食事介助をする事にしています。方法としては“全介助”の他に、一定量小皿に盛って渡す対応をしています。ただ、観察や分析無しにこの対応をしている職員が結構な人数います。

食事介助をしていても対象の利用者が「早食べ」「丸呑み」。それを職員が見ていない、気がついていない事が本当に多い。

方法が適していないのかもしれません。ただ「この方がどのような課題があるか」の視点が抜けている事と、そもそも観察(観測)していないんです。そしてそのような職員は例に洩れずめ他の利用者の盗食行為にも気がつきません。

支援をする上での視野が「出来ていない」事が原因です。

私の昔話をして恐縮ですが、私がこの業界に入った際は先輩方から「お前は見えていない」と本当によく怒鳴られました。「利用者に背を向けるな」「3秒に一回全体を見渡せ」「予見を怠るな」「お前の集中力が切れたから問題行動が起きた」などなど。今の日本の雇用情勢なら速攻転職か労基にでも駆け込んでいます。余談ですが、私は入職後一時期上記の指導の後遺症でか夜中寝ぼけて部屋の隅で死角を作らないように座っていたことが何度もあります。

上記の経験は「視野」の訓練だったと思います。

 

「量子力学」というサイエンス分野があります。

私は一時期面白そうで調べていましたが、今を持っても上手く説明できずにはいます。その量子力学の法則で、「物質は観察するまで見えない」というものがあります。

もう少し説明すると、肉眼では見えない特定の物質を観測しようとすると始めてその物質の位置が確定するという事らしい、、、(説明できるようになりたい。)

 

また「心理学」という部分では「透明なゴリラの実験」という面白い話があります。

バスケットの試合中にパスの数を数えるよう言われた人には、ゴリラの被り物をした選手には気が付かないという話だったと思います。

 

意識しないと「見えない」のです。そしてどこを意識しなければならないかを理解しなければ見るべきものが見えてこないんです。

 

この意識も人によって違います。例えば「行動障害のある利用者が落ち着いて社会参加できるよう支援していきたい」という志がある職員と「ノルマもない福祉業界は居心地がいい」と思っている職員とでは意識が違いますので「見えているモノ」が違います。後者職員は自身の言動が事故に巻き込まれているのも気が付かない場合があります。

 

利用者の行動予見に関しても同様です。

私はボードゲームが好きで、「ジャケ買い」するほど収集していますが、「将棋」はお手上げです。幼少の頃から父に習って遊んでいましたが、後から覚えた弟にも買ったことがありません。ルールや各駒の動き方などのルールはしっかり覚えてますが、その程度です。「将棋」に興味が無い事が大前提ですが、藤井聡太さんが見えているモノは勿論、弟の見えていたモノも私には見えなかったのでしょう。私の「王将」の未来、「飛車」「角」の展望が全く見えないんです。

将棋の件、私にそれほど「将棋」の面白さや勝負への執着が無かったのでしょう。もしくはルールはわかっても“見通し”が理解が難しくあきらめてしまったのかもしれません。

支援現場ではそうはいきません。我々の仕事は社会参加が難しいか、もしくは社会参加に第三者の支援が必要な方々が対象ですので、現場に入れば“面白さ“”見通し“なんて言っていられないはずなのだが、、、

「観る力」を養う、他の業種でも必要ですが、何故福祉の支援現場ではおざなりになるのか今後も考えてまいります。

 

 

 

 

 

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